自粛生活終了!ありがとう、カナダ政府、CERB!


こんにちは。




長らく続いていた自粛生活ですが、
ついに私にも仕事再開の連絡が来ましたので
来週からはお仕事に戻ることになりました。

とは言っても、
モントリオールの状況はまだ終息とはいかず、
私の働いているレストランでも段階的に従業員の人数を増やす予定です。




ということで、今日は私が2か月以上に渡る自粛生活を乗り越えられた
カナダ政府の対応について、特に経済的に助けられた
カナダ緊急対応給付(Canada Emergency Response Benefit)
について申請から受給までの流れと
その他の細やかなサービスについてお話ししたいと思います。




まだ世界的にも完全な終息には至っていないので何とも言えないですが、
皆さんは今回のコロナウイルス、どのように生活に影響があったでしょうか?



仕事が在宅ワークになった方、

お子さんが学校に行けずおうち時間の過ごし方を悩まれた方、

先の見えない将来に不安になられた方、

ご自身の状況によって精神的、経済的に様々な影響があったことと思います。



私はと言いますと、
以前から決まっていた日本への一時帰国中に
働いているお店が休業状態になったり、
カナダに戻る直行便がキャンセルになったり、
撮り直したバンクーバー経由モントリオール行きの便が
出発がかなり遅れた挙句、バンクーバーとトロントの2都市経由の便になったりと
バタバタすることは多々あったのですが、
全て大きな負担にはならずに済み、不幸中の幸いといった感じでした。




とは言え、お店が休業中では働きにいけず、
万が一そのまま廃業ということになったらまた労働ビザを出してくれる
経営者探しから始めなければならないという不安は常に頭にありました。


また、モントリオールは移民が多くいる都市ですので、
例えば文化的にマスクをしない人達は
これだけの非常事態でもしないものはしません。
挨拶にボディタッチを含む人達は特に
対人距離を十分に取ることを望みません。

そのため、やむ負えず外出をする際に憤りを感じることは多々ありました。





そんな中でも私が経済的に不安を感じなかった
大きな理由はカナダ政府が打ち出した補助金です。

これはカナダ緊急対応給付(Canada Emergency Response Benefit)
というもので、通常の失業保険EI(Employment Insuranse)とは別に、
今回の新型コロナウイルスの影響で失業、もしくは休業等
収入が減った、なくなった人が受給できる保障です。


申請が認められれば、
月に2,000加ドルが最長4ヵ月に渡って支払われるというもので、
申請から受給までは全てオンラインで行われます。
通常、審査終了から3-5営業日以内に振り込みがなされるという
対応の早さも多くの人が安心できた理由だと思います。




それでは申請から受給までの実際の流れです。

私は一時帰国から戻ってすぐ4月上旬に申請をしました。
(申請に必要なアカウントは既に持っている前提です。)


まず、オンライン上でこれから申請をします!
という意思表示をすると数日の間にアクセスコードという
4桁の数字が書かれた紙が送られてきます。
これと、カナダで収入を得ている人なら必ず持っている、
社会保障番号(Social Insurance Number)が今後、常に必要となります。



アクセスコードが送られてきたら、
アカウントにログインをして申請をします。


私の場合はこれまでフルタイム(週30時間以上)働いており、
昨年の年収が5,000加ドルを超えていたためEIの申請に回されました。


恐らく、CERBの申請者が非常に多く、条件的にEIを受けられない人を
優先的にこちらの制度で保障するためにEIの受給資格のある私なんかは
多少審査に時間が掛かってもこちらを申請するよう
回されたのではないかと理解しています。

でも結果が出た時にはCERBとして審査がされていたので、
詳細は分かりません、、、



申請はとても基本的な質問に答えるだけで済みました。

過去52週に働いていた雇用主の情報、
その雇用主から得た収入のうち高い方から順に21週
(これは通常雇用主が情報提供してくれます。)

それから私のように労働ビザの下で働いている人は
コピーを郵送するようにと指示されました。


恐らくこの郵送のやり取りがあったので私の場合は
通常よりも時間が掛かりましたが、それでも2週間後には
審査が終了し、その2営業日後には初めの入金が確認できました。


その後は2週間ごとに簡単なレポートとして状況報告を義務付けられているのみで
状況が変化しない限りはこちらの保障が受けられます。




またモントリオールをはじめとするケベック州の
公共交通機関は年間契約をしている人で希望者を対象に、
当初4,5月の、引き落としがなされませんでした。
(のちに9月まで延長が可能になりました。)

これは、私も契約をしている、モントリオール圏内であれば
月額85加ドルほどで乗り放題のバスとメトロのカードの
引き落としをされなくする手続きで、
仕事が休業になった多くの人が助かりました。



他にも、各種納税の支払い期限を延長したり、
家賃等を滞納せざるを得ない人に督促をしないように呼び掛けたりと
国民の生活に寄り添った細やかな心配りが感じられました。





日本では、今回の新型コロナウイルスの影響で
完全に休業状態になった方は少ないように思います。
少なくとも、私の周囲では在宅ワークになった人はいるものの、
多くはこれまで通り仕事に行かざるを得なかったように思います。


莫大な額になるだろう補助金を出し惜しみ、
また、今夏に予定されていた東京オリンピックへや
訪日を予定していた各国のお偉いさんとの関係を考慮して
日本政府が国民の生活に寄り添った対応をできなかったことはとても残念に思います。



国民でもない私たちにも柔軟な対応を取ってくれた
カナダ政府にはとても感謝しています。
経済的な不安がないだけでも日々の生活は安定しましたし、
当時は先行きが見えない中での自粛生活だったので
大統領を始めとするお偉いさんのリーダーシップと
地方にまで行き届いたサポートがとても心強かったです。




今回の世界的な危機の中で各国が打ち出した
画期的な政策やリーダーシップから
日本政府が学ぶべきことは多くあると思います。


このようなことが二度と起こらないことを当然願っていますが、
緊急の際には今回の反省を活かした対応を取ってもらいたいと思います。














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